スタンドアップ

thx_19692006-01-30

原題「NORTH COUNTRY」 直訳すると「北国」?
舞台はノースダコタの炭鉱
雪の積もった寒々とした土地で
今や社会派女優シャーリーズ・セロンが 夫に暴力を受ける
両親のいる 炭鉱の町へ子供二人を連れて戻った先には
女性をやっと受け入れだしたものの まだまだ男尊女卑で
会社の体面を保つためだけに 女性を何とか受け入れているという
状況の中へ飛び込んでいかざるを得なくなる


舞台はセクシャル・ハラスメントの裁判がアメリカでも始まろうとしている時代
ある意味この炭鉱の裁判が 国中でセクハラ裁判のきっかけになったと言う実話を
基にして造られています


監督はニュージーランドの女性監督ニキ・カーロ
劇場作品2作目にして 主演にシャーリーズ・セロンを迎え
ボブ・ディランの唄をあちこちに散りばめ
2時間強 重く感じることも無く
物語を淡々と進めてくれています


綺麗だけではない シャーリーズの演技が光り
周りを固める俳優人もじっくりとポイントを押さえる様な
メリハリの利いた演技で見ごたえ十分
シシー・スペイシクの母親役は大満足!


エンディングは見えているものの
ラスト数分間のウッディ・ハレルソンのやり手弁護士に見えない
誘導尋問がぐっときた
「NORTH COUNTRY」だけあって人の感情をホッケーに例え
「リンクに赤い染みを作るか?黄色い染みを作るのか?」と煽り
この質問は勇気が無くて一緒に戦わない傍観者にも言えることだ
と言わんばかりに傍聴席を睨む


もちろん劇中ではホッケーのシーンもあり
主人公ジョージーの息子はホッケー選手で
ウッディ演じる弁護士は もと地元でのスター選手
赤い染みは 相手と真っ向勝負し血を流す英雄
黄色い染みは 怖くなって逃げ 小便の染みを残す者
なんてアメリカらしく 分かり易いんだろうと思いつつも
じぃ〜んと感動してしまいました


劇中では アメリカンビールがボトルごと飲まれ
やはりバーボンがストレートで飲まれていました


しかしシャーリーズ・セロンは綺麗!!!
「マイティージョー」ではゴリラと いやビル・パクストン
ディアボロス」では アル・パチーノとキアヌー
「ザ・ダイバー」では キューバ・グッティング・Jrとデ・ニーロ
「バガーバンスの伝説」では レッドフォード監督の下マット・デイモン
「15ミニッツ」で またもデ・ニーロ
下積みは長かったものの ここ数年スクリーンだけではなく
巷もにぎやかにしてくれる大女優さん
次回作はそろそろ公開される?
 アメコミのヒーロー「イーオン・フラックス
監督が日系の女性監督カリン・クサマ
また違う一面を見せてくれそうで楽しみです!