SAYURI

thx_19692005-12-25

外国人が見た日本 でもなく
主人公とメインのキャストに外国人が多い と言うのでもなく
ただただ純粋に146分間 シートに腰掛けて
気持ちよく時間が過ぎるのを感じられた映画でした


このシーンはロケかなぁ?
これはセットかなぁ?
なんてどうでもいいやん だって綺麗なんだもの


日本語と英語がごちゃ混ぜで
「カボちゃん」って名前が「パンプキン」になってたり
英訳出来ない単語や簡単な会話、ところどころ日本語で大半が英語
日本人の私たちはいいけれど 日本語圏以外の人たちはどう感じるんだろ?


しだれ桜が印象的で
冷たい雨が感じられる石畳が月夜に映えて
お稲荷さんの鳥居が幻想的で
敢えてスピルバーグが監督しないでよかったんじゃない?とも


でも
劇場2作目のロブ・マーシャル監督が
こんなに心に残る作品を撮ってくれて
今年の最後の作品にしてくれて
ほんとにありがとう!って感じでした


主役のチャン・ツィイー26歳
「グリーン・ディスティニー」
「HERO」
「LOVERS」と
アン・リー監督、チャン・イーモウ監督に鍛えられ
ウォン・カーウェイ監督の「2046」に続く世界制覇
あの演技は日本人女優ではやはり無理だったんでしょうね


しっかりと脇を固めた
ミッシェル・ヨーとコン・リーの存在感は偉大で
遂に!と言う感じの桃井かおりさんは貫禄たっぷりの演技で
登場する度に存在感抜群!
「shall we dance?」でハリウッドでも有名になった
役所広司さんが この作品でハリウッドでビュー
お二人のこれからの活躍に期待大!


すっかり溶け込んでいたケン・ワタナベさん
ハリウッドのお気に入りのひとりになったんじゃない?
バットマン」に続く登場
この調子で行くと 日本のテレビドラマ等ではもうお目にかかれないような
大スターになるでしょうね!
次はどんな役に挑戦するんでしょ?!


でも一番の存在感は「SAYURI」の子供時代を演じた
大後寿々花さん
北の零年」で映画デビューしてこれが2作品目
青いコンタクトを入れて 物憂げな視線としっとりとしているような
でも子供らしい演技がたまりませんでした


来年のアカデミーには続々と大作が揃いだして
さてどうなるでしょうか?


この「SAYURI」をプロデュースだけした
話題の人スピルバーグはと言うと
前作「宇宙戦争」の雪辱?を果たすべく実話を映画化
1972年のミュンヘン・オリンピックでの
イスラエル選手団襲撃事件とモサドの復讐劇
いったいあの人はどっちの方向へ走っていくのでしょうか...?
「E.T.」の様なファンタジーをもういちどっ!!


話は元に戻って 「SAYURI」舞台は戦前を中心に戦後も少し
芸者さんを上げながら飲むお酒はレトロなラベルが貼られたビールが登場
銘柄までは分かりませんが 当時は高価な飲み物だったのかしら?
急須から注がれる お燗のお酒も効果的に使われるシーンがありました


そんなこんなの「SAYURI」DVDが出たら是非手元に置きたい一本でした!


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

と すごくいい作品だったのに
選んだ劇場が悪かったのか?
私の運が悪かったのか??

新宿歌舞伎町 新宿ジョイシネマ
もぉ最悪でした!
映画が始まると ロビーの自販機にジュースを補充する
ガランガラン ジャラジャラ...という騒音が響きまくり
後ろの席に座ろうとする人の頭の影がスクリーンに映りこみ
まぁ CMの間だったからまだいいけど


映画も後半さぁここから!と言うときに
隣に空いた席があって その場所へオヤジが
「ここあいてますか?」と普通に話しかけ
どかんっ と座ったと思ったら す〜す〜と寝息...
最終の盛り上がりの時には ガーガーいびきをかいてました
途中から客を入れるなよ!
注意はしたものの すっかり寝入ったオヤジはびくともせずに
エンドロールがあがり始めると何故か目覚めて立ち去っていったのでした...


せっかくいい映画だったのに 劇場のせいで面白みも半減

と ちょっと愚痴りたかった